ペーパーレスの時代だと言われながら、私の勤務する会社は書類が全然減ってはいません。データで残してあるものも、ついつい’紙’でも残しています。
今日は1枚の’紙’が失くなって肝を冷やした私とそれに対する若い上司の態度のお話。
自分ではとうの昔に済んでいると思い込んでいた案件
あるとき突然、過去の案件の書類を出せと言われた私。
ところが、どこを探してもありません。
考えられる場所は隈なく探しました。
だんだん私の心に焦りが…。
その書類を出せと言った上司は、私にちょっと小言めいたことを言い始めました。
必死で探し続けながら、私は絶望的な気分になっていきます。周囲の人たちも、自分の仕事をしながら、きき耳を立てて成り行きを窺っているのがわかります。みんなきっと私が失くしたと思っているのでしょう。
私もなんだかそんな気がしてきました。
突然その上司から名前を呼ばれた
私も、もう謝るしかないなと思いかけていた時のことでした。
実は、上司の書類の中にあった、と。
あ〜良かった!
私はものすごく安堵しました。
私が上司に見てもらうべく、透明なファイルに入れて上司の机の上に置いておいたのですが、上司が見ないうちに次々に色々な人が書類を置いたために埋もれてしまっていたのだとか。
青天の霹靂?上司に謝られた!
まだ若いその上司に謝られたのです。それもものすごく丁寧に。
志久場さん!と私の名前を呼んだ後、「ごめん、僕が持ってた!」
しかもその後私の席まで来て、頭を下げての謝罪。
よくこういう詫びを入れる時、真摯に謝罪というより、「失礼しました!」の一言で済ませる人がいます。
これに対して、他人に罪をかぶせることは、失礼というより、ごめんなさいなんじゃないか?と常々私は思っていました。
でも今回のように深々と謝られると、本当に気持ちが伝わります。
「私も提出しっ放しで、すっかり失念していたのですから、私にも責任があります。」と言うと、「いやいや、自分が見ていなかったから。」と。
自分の息子くらいの年齢の上司に信頼感を抱いた瞬間だった
たかだかパートのおばちゃんに、こんなにも真摯に謝る姿を見て、心根がまっすぐなんだな〜と感心。濡れ衣が晴れただけでも私は嬉しかったのに、よく出来た上司です。
他人のせいにすることなく、自分が悪いと言い切る潔さ。
もちろん、ミスはしないのが一番です。けれど、ミスしてしまった場合の対応の仕方で人間の真価は問われるのかもしれませんね。
なんだか今日はいい1日でした。
あなたは咄嗟の対応で、人間の真価を問われた経験、ありますか?
ミスの話、良かったらお茶請けにどうぞ。


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