ドキュメンタリー番組が好きな私。
さらにガンという文字にはとりわけ反応する私。
ザ・ノンフィクション〜母さんがガンになって僕が考えたこと〜ですって?
副題だけ見てもう録画予約を決定してしまいますよ!
ガンを患う母を持つ息子の立場からのドキュメンタリー
語り手は古村拳人さん、26歳。
語られるのは、その母で女優の古村比呂さん。
古村さんは、今3度目のガンと闘っています。
最初の子宮頸がんは、2012年1月。
その後再発再々発で、その度に抗がん剤治療をしています。
長男拳人さんによる撮影とナレーション
映画監督を目指している長男・拳人さんの語りは木訥(ぼくとつ)としていて、逆に気持ちが伝わります。
撮影を託されている彼は、比呂さんの治療中の姿も撮らなければなりません。
でも、抗がん剤の副作用で体調の悪い比呂さんが被写体になるのを嫌がる…。
自分はどうするべきか……拳人さんは悩みます。
ガンといえば、金銭的な悩みも発生する
拳人さんの悩みはもうひとつありました。
毎日の生活費に加え、抗がん剤治療。
比呂さんが働けない今、お金は足りているのか?
そしてどうやってまかなっているのか?
長男として彼は心配しているのです。
フリーター3人が集まってガン治療費を捻出するには?
兄弟3人で集まって取り決めたこと。
それは、3人で毎月30万円を出し合うというもの。
そうはいっても、兄弟は3人とも皆フリーターです。
次男の翔吾さんはバンド活動をやりながらフリーター。
三男の大海さんに至っては高校卒業以来、家にこもってゲーム三昧。
とりあえず拳人さんは引きこもりの大海さんを誘い、自分のバイト先の厨房で働かせることにしました。
それでも30万円という目標には遥かに及ばず
3人で力を合わせても月20万円にしかなりません。30万円という目標には遥かに及ばずです。
落ち込む拳人さん。自分をクズ人間とまで呼びます。
まだ26歳の長男は、母親にも家にも責任を感じているのです。
彼が30万円を稼ごうと躍起になっている一方で、弟たちは、わりと気楽な感じ。家計のことはあまり考えず、「自分のライブに母を呼んで元気付けてあげられたら」。
ちょっと甘すぎると思いませんか?若いから、現実が見えていないのかな。
比呂さんと兄弟たちの話し合い
拳人さんはようやく比呂さんに、家のお金は足りているのか?と聞き出します。でもなかなか本当のことを言わない比呂さん。
今はまだ大丈夫、大丈夫じゃなくなったらその時にはちゃんと言うから、と。
お金の心配をしてバイトに励む息子たに、比呂さんが言った言葉が、拳人さんを怒らせます。
比呂さんが言った言葉とは、「母の病気のために自分の夢を諦めてほしくない」
私が比呂さんの立場でもやはり同じことを言ったことでしょう。親として、子どもの夢は絶対に潰したくないですから。
夢を諦めて定職に就こうかと悩んでいる拳人さんとしては、自分でも夢を諦めるのを母親のせいにしたくない……葛藤があるのです。
比呂さんはそれに対して、「その怒りの矛先が私なの?」という軽妙な返し。いかにも3人の男の子を育ててきた逞しい母親という感じでした。
思いがけない鋭いブローに、息子は打ちのめされたような気分だったでしょう。
抗がん剤副作用に苦しめられながら比呂さんの撮影は続く
髪の毛が抜け落ち、身体に湿疹ができ、吐き気に悩まされながらも、撮影は続きました。やはり女優!
マスクと帽子で目しか出ていない状況で、比呂さんは息も切れぎれに語ります。
私自身はそこまでキツイ抗がん剤治療は経験したことがありません。だけども私は比呂さんが闘う姿を目に焼き付けました。
もしかしていつか自分が同じようになった時に、古村比呂さんの姿を思い出し自分の励みにするために。
結局30万は程遠いが、兄弟の意識は変わった?
三男の大海さんは、厨房でのアルバイトをきっかけに、将来料理店を持つ夢が生まれました。
拳人さんも映画監督の夢が実現するといいな、と私は思います。
彼はまだ若い。
家族のために頑張った経験が、将来きっと生きてくるでしょう。
遅咲きの芸術家や俳優だっています。
翔吾さんにも頑張って夢を追ってほしい。
30万円には程遠いかもしれませんが、母のガンに向き合うことで息子たちの意識は大きく変わったのではないでしょうか?
比呂さんがこんなに頑張れるのは、きっとこの息子さんたちがいるからなのでしょう。
比呂さん、頑張って乗り越えてほしい!
私はこの番組がきっかけで、古村比呂さんのオフィシャルブログを見るようになりました。1人の女優としてだけでなく、1人の女性として、母親として、声援を送ります。
古村比呂さんの公式ブログはこちらからどうぞ。
ガンにまつわる記事、他にも色々あります。



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