先日観たTVのドキュメント番組、街角の法律相談所
NHKのドキュメンタリーで、法律相談所を72時間追っていました。
大勢の人が相談所を訪れては、弁護士に相談をします。
取材スタッフが話を聞こうと近寄っても、取材NGの人が殆ど。
取材も顔出しもOKという人は滅多にいません。
しかし、取材を受けた人の中でものすごく私の印象に残った人がひとり。
70歳を過ぎて突然社宅を追い出される悲劇
その方は70を少し過ぎた男性で、タクシー会社でタクシーの運転手をしていました。
でも突然会社から、契約解除を言い渡されました。
職を失うのみならず、社宅として住んでいる今のアパートも引き払わなければならないのだそう。
男性は、いきなりの契約解除は非常に困るけど、次にまた別のタクシー会社に応募したい。なので今の会社と揉めたくない!と。
彼は、住む所がなくなると、新しい仕事を探そうにも応募さえできない、と悩んでいました。
「ご家族や親戚はいないのですか?」と問われた彼は、「誰もいない、ずっと独り暮らしだ」。
彼の窮状が本当に強く伝わってきました。
若い人でも、仕事や住む場所を突然失うと大変なのに、70歳を超えてからの失職なのですから。
結局彼は、弁護士と話し合った末、今のアパートにもう少し住み続けられるよう、会社に頼んでみるということになりました。
相談室から出てきた彼は、少しだけ表情が和らいでいるように見えました。
高齢者が増えたなら、増えたなりの対応を
私は、またもや考えてしまいました。
歳をとってから住む家を失うということは、下手をするとホームレスにもなりかねません。
その上身寄りがないのでは、誰にも頼れません。
わが国では平均寿命も伸びて、高齢者が一人で暮らす可能性も高くなります。
また、高齢者の雇用も延びて、働く高齢者の数もかなり増えました。
これからは働く高齢者が益々増えていきます。ですから、住む家に困った単身の高齢者が一時的にでも転がり込めるような施設を作ってはどうでしょう?
働く意欲のある高齢者や働かざるを得ない高齢者のサポートをしてほしい。
最近までこういった問題には関心がありませんでした。しかし決して他人事ではないと思うのです。
少し前にも孤独死がテーマのドキュメンタリーを観ました。

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