セルフネグレクトってご存知ですか?
初めて耳にされる方も多いことでしょう。
私も、ネグレクトは知ってましたが、セルフが付くことによってどういう意味があるのか、全くわかりませんでした。セルフネグレクトは日本語に直すと自己放任となります。
セルフネグレクトとは精神疾患の症状の一種。
通常の生活を送るために必要な行動を起こす気がなくなり、自身の健康や安全を損ないます。
簡単に言うと、ゴミ屋敷・汚部屋の形成や医療拒否など、最低限の衣食住を確保する意欲を失っている状態を指します。
一人暮らしの50代男性に何が起こったのか?
あるとき、事故物件になった部屋の後片付けをドキュメンタリーで見ました。
亡くなられた方は、まだ50代の男性で一人暮らし。何日分も郵便物がたまっていることに異変を察知した管理人さんが発見しました。
定年までには間があったけれど、早期退職をし、家に閉じこもることが多かったそう。亡くなられた男性はトイレで事切れ、そのまま廊下に倒れこんだ状態で見つかりました。
身寄りは妹さんひとり。結婚してからの妹さんとはすっかり疎遠になっていたのだそうです。
家主が亡くなってから経過すること2ヶ月。事故物件になった部屋を復旧する専門の人が呼ばれました。
専門業者の人は、家具も生活用品も廃棄。
亡くなって月日が経過しているので、廃棄するしかなかったのです。
妹さんによれば、彼は友だちも少なかったとか。
趣味はパソコンだけで、人付き合いが苦手なお兄さんだったようです。
一人暮らしの人が亡くなったあとの部屋は事故物件扱いに…
住み手がいなくなったのですから、マンションは売却するしかありません。
不動産業者のお話。
事故物件は発見までの期間が長くなるほど、買う側に心理的な影響が大きくなっていきます。
そのためマンション価格は、相場の7割となり、さらに3パーセントの値下げとなるんですって!
こびりついて消えない臭い、染み…。
確かに、後に住む人間としてはいい気持ちはしませんものね。
最近の孤独死は高齢者ばかりではない
以前も私は、孤独死の話題をブログで取り上げたことがあります。以下の2記事です。


これらを書いた当時、孤独死とは高齢者の身に起きるものとばかり思っていました。
しかし実際のところ、ここ3年間で孤独死をした人の4割が60歳未満なのだとか!
60歳未満が4割…61歳以上が6割…。つまり孤独死は年齢にほとんど関係なく訪れるものといえます。高齢者でなくても、生活習慣病などの持病の有無で、孤独死の可能性が高まります。
ここで注目したいのが、孤独死とセルフネグレクトの密接な関係。
セルフネグレクトは、一人暮らしの人が何らかの理由で自分の生活に必要な行動をしなくなることが原因で、そのために健康が害され、命の危険な状態になっていきます。
食事をちゃんと摂らなくなったり、ゴミを溜め込んで不衛生になりだしたら、セルフネグレクトの症状の始まりです。
他人と接触がなくなっても、ネットでは繋がっているからだなんて、安心はできません。
社会的に孤立した状態で、健康が害されている…孤独死の条件が整ってしまいます。
セルフネグレクトに陥らないためには、ある程度のプライド・遠慮は捨てることが大事
孤独死というのは、誰にでもなる可能性はあります。一人暮らしでなくても、あり得ます。
セルフネグレクトは一度陥ると、自力で脱出するのは困難です。まずはとにかくセルフネグレクトを回避できる行動をとりましょう!
人に頼りたくない・現状を知られたくないというプライド、そして人に迷惑をかけたくないという遠慮の気持ちがセルフネグレクトの原因となります。
なのでそんな感情は捨て置いて、セルフネグレクトの症状が出ていないか、以下の4点をチェックしてみてください。
- 食事に気をつけて健康管理に気を配る。
- 不衛生にならないよう、ごみをためない。
- 定期的に部屋を片付ける。
- 近隣の人と積極的に関わる。
必要最低限の衣食住、そして人との関わりがあれば大丈夫です。
今はそうでないからと他人事だと片付けずに、ぜひ、心の片隅にでも置いておいてくださいね。
健康な食生活を送るために意識するべき食材・食事、まとめてみました。


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